9月4日(土)若き龍馬の歌

 世の人は われを何とも 言はばいえ わがなすことは 我(われ)のみぞしる

 坂本龍馬が若き日に詠(よ)んだこの歌には、現状に苦悩しながらも己を鼓舞し、決意を固めてた様が表われています。龍馬はその後、多くの人との出会いを通じ、己の使命を見いだし、近代日本の幕開けに貢献しました。


 現在、教育関係の会社で働くI氏は、20代前半の頃は定職に就かず、家族に迷惑をかけ、将来の希望を見つけられず悩んでいました。


 周囲の視線や言葉ばかりが気になり、自信が持てなかった時に出会ったのが、冒頭にある歌でした。<人の視線や言葉にまどわされないようにしよう>と決めたI氏。その後、思わぬ出会いに導かれて現職に就き、十数年が経ちました。


 I氏は今、<冒頭の歌は、周囲に惑わされることなく、誰かのせいにもせず、自分の考えに責任を持つことの大切さを教えていたのだ>と、受けとめています。


 そして、<他者の支えがあって今の自分がある。過去のつらい経験を乗り越えてこなければ、今の自分はなかった>と、実感できるようになったのです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養9月4日(土)「若き龍馬の歌」より

<今日の心がけ>
自信を持って物事に臨みましょう