9月16日(木)「人が喜ぶこと」

江戸時代後期の農政家(のうせいか)で思想家の二宮尊徳(にのみや そんとく)は、門人である福住正兄(ふくずみ まさえ)が経営する宿を訪ね、温泉につかった際に以下のように言いました。


 「風呂のお湯を、手で自分の方へかき寄せれば、みんな向こうの方へ流れていく。逆に向こうの方へ押してみると、こっちに流れてくる。これが世の道理である」。

この話は、『たらいの水』の例話の基となりました。


 これは、人のためにと思って働くことが、結果的に自分に金銭や幸せとなって返ってくることを教えています。

私利私欲に走るのではなく、献身的に働けば、いずれ自らに還元されることを示しています。


 たとえば、書類の作成の際、どのようにしたら見やすくなるかなど、相手側に立って考えれば、日常の業務も今より建設的なものとなります。


 お客様が喜んでくれる仕事をすることで、自分の働きにも磨きがかかり、やりがいも出てくるでしょう。


 人の喜びが自分の喜びとなるように、働いていきたいものです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養9月16日(木)「人が喜ぶこと」より

<今日の心がけ>
身近な人を喜ばせる働きをしましょう