9月18日(土)「虫の声」

「あれ松虫(まつむし)が鳴いている」からはじまる唱歌(しょうか)『虫のこえ』は、「日本の歌百選」に選定されるほど、老若男女から親しまれている歌の一つです。


 セミの鳴き声で夏の到来を実感する人がいるように、涼しくなってきた頃には、夜の虫の音(ね)を耳にして、秋の深まりを感じるという人も多いでしょう。

歌にあるマツムシ以外にもコオロギやキリギリス、スズムシなどがこの季節に鳴きます。それは、オスが求愛のために羽を摺り合わせて鳴らすための音で、その様は「虫時雨(むししぐれ)」や「虫集く(むしすだく)」などの季語にも表されています。


 昔から日本では風情があるものとされてきた虫の音ですが、西洋人は聞きとれないか雑音と認識するそうです。

脳科学の分野から見ると、虫の声を西洋人は右脳で処理するのに対し、日本人は言葉を司る左脳で処理するためです。

 そして虫の声だけでなく、波や風、雨の音、川のせせらぎなどといった自然音も、日本人は左脳で聞いているといわれます。


 秋の夜長、時には生きとしいけるものの「声」に耳を傾けたいものです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養9月18日(土)「虫の声」より

<今日の心がけ>
秋の声に耳を傾けましょう