10月15日(金)「イチゴスプーン」
新潟県の燕三条は、刃物や金物、洋食器の生産が盛んな地域です。
ただし、燕三条市という地名はなく、燕市と三条市を合わせた呼称です。
東京からこの地域に出張したTさんが燕三条駅の改札を出ると、そこには各企業の製品を紹介する陳列棚がありました。
そこで目に留まったのは、Tさんが幼い頃に使ったことのある「イチゴスプーン」でした。
イチゴスプーンとは、燕市の老舗カトラリーメーカーである小林工業によって1960年に世に送りだされたものです。
当時のイチゴは酸味が強く、イチゴを潰して牛乳と砂糖をかけて食べることが一般的でした。そのため、普通のスプーンだとイチゴが滑って逃げてしまいます。
そこで、試行錯誤をし、スプーンの皿の部分を平らにし、イチゴの種をヒントに突起を作ることで、イチゴを潰しやすいスプーンが開発されたのです。
どのような製品も使う人のことを考えて開発されているのだと、深く感心したTさん。幼い頃に使った「イチゴスプーン」を懐かしく思い出したのです。
一般社団法人倫理研究所 職場の教養2021年10月15日(金)「イチゴスプーン」より
<今日の心がけ>
使う人のことを第一に考えましょう