12月1日(水)「ヒイラギの如く」

冬を象徴するヒイラギは、漢字の「木」と「冬」を合わせて「柊(ひいらぎ)」と書きます。


 病害虫(びょうがいちゅう)に強く、のこぎり状に葉が尖っていることから、日本では邪気を払う縁起のよい木として植えられています。

地域によっては、2月の節分にヒイラギの小枝に焼いたイワシの頭を刺し、魔除けとして玄関先に飾る風習もあります。


 ヒイラギの木は堅く、将棋の駒やそろばんの玉などに使われ、身近で親しみのある植物です。

ヒイラギは若木(わかぎ)の頃には葉が尖っていますが、年月と共に変化し棘(とげ)がとれ、丸みを帯びることから「先見の明」という花言葉を持ちます。


 棘のある葉がそのまま維持されるのではなく、将来は別の形に変化する性質が、先を見通すと考えられるからです。

人は、時に樹木から自然の厳しさや優しさ、恩恵を受け、心の拠り所としたり、生活に取り入れて、自然と共生してきました。

 今年も残すところ、1ヶ月を切りました。

ヒイラギのように常に青々として寒い冬に花を咲かせ、厄を寄せつけない逞しさと、年を重ねるごとに丸くなる大らかさで、新たな年を迎えたいものです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養12月1日(水)「ヒイラギの如く」より

<今日の心がけ>
樹木から学びましょう