2月12日(土)「お帰りなさい」

営業のHさんがN市に出張した際、必ず訪れる小料理屋があります。
 その小料理屋はいつも常連客で賑わっています。1年前に偶然この店を訪れたHさんは、女将の挨拶に引き込まれ、足を運ぶようになりました。
 それは、「お帰りなさい」の一言でした。女将はごく一般的な「いらっしゃいませ」ではなく、明るく「お帰りなさい」と言ってお客様を迎えていたのです。

Hさんは「女将の言葉で、まるでわが家へ帰ってきたような安堵感を覚えました。これがあの店の魅力の一つなのでしょうね」と振り返ります。
 「挨拶」は禅宗の用語の「一挨一拶(いちあいいっさつ)」に由来します。「挨」の字には「押し開く。近づく」、「拶」には「迫る」という意味があります。
 その言葉の通り、挨拶に心を添えることで、人と人との心のつながりは強くなります。反対に心が伴わないおざなりな挨拶だと相手の心に響かないでしょう。

家庭や職場など、様々な場で挨拶が交わされます。今一度、自分の挨拶を振り返り、感謝や敬意を込めた挨拶に努めたいものです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養2月12日(土)「お帰りなさい」より

<今日の心がけ>
感謝を込めた挨拶をしましょう