4月2日(土)「桜」

桜は、日本の代表的な花の一つとして長い間、親しまれてきました。

たくさんの和歌や俳句にも詠まれている。


 平安時代の歌人・紀友則(きのとものり)は、「久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」と歌い、(日の光がこんなにのどかに射している春の日なのに、どうして桜の花だけはさっさと散っていってしまうのだろう)と、慌ただしく散っていく桜を愛おしむ日本人の気持ちを表現しています。

 桜の花を愛し、共に生きた先人たちは、桜に関する彩り豊かな言葉を生み出してきました。


 桜が満開で夜でも明るい様子を表わす「花明かり」、水面に散った花びらが連なって流れる光景を筏に見立てた「花筏」などは、その代表といえるでしょう。

 桜が日本で愛されてきた理由に、「個」よりも調和を重んじる日本人の国民性、精神性も挙げられます。

枝先に咲きあふれる一つひとつの花も美しいですが、花が集まった桜の木全体の美しさにも目を向けたいものです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養4月2日(土)「桜」より

<今日の心がけ>
自然の調和に目を向けましょう