4月23日(土)「自転車の働き

M氏は自宅から最寄りの駅まで、電動アシスト自転車で通勤をしています。


 自宅から駅までは片道3キロほどで、途中に急な上り坂があります。M氏は十数年前に、自力で自転車を漕いで上ることができなくなりました。

 それをきっかけに、電動アシスト自転車を購入することにしたのです。上り坂を走行する際も、想像以上のパワーを発揮してくれました。M氏にとってこの自転車は、かけがえのないパートナーとなりました。


 数年前のある日、駅に向かう途中、バッテリーが消耗し、電動アシスト機能が使えなくなりました。

 即座にM氏は、<なぜ動かないんだ>と腹を立てました。その際、長い間、働いてくれた自転車への感謝はすっかり消え失せていたのです。


 ハッと我に返ったM氏は、すぐに反省しました。そして、バッテリーの寿命以上に働き、自分のパートナーとしてアシストしてくれた自転車を丁寧に磨いたのでした。自転車を通じて、物に対する感謝を深めたM氏でした。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養4月23日(土)「自転車の働き」より

<今日の心がけ>
物の働きに感謝しましょう