4月30日(土)「今に生きる」

剣に悩めば悩むほど、どうすればよいのかわからなくなる時があります。
 京都・大徳寺の再建に尽力した室町時代の禅師・一休宗純(いっきゅうそうじゅん)は、「寺がつぶれるような一大事が生じたら、この箱を開けるように」と言い遺し、世を去りました。
 長い歳月の後、寺の存続にかかわる事態が生じ、弟子たちは箱を開けました。
中には「なるようになる。心配するな」と記された紙一枚があったといいます。
 物事は過去の様々な要素が集積されて現れた結果であり、未来のことは誰にもわかりません。先のことを心配しても仕様がないのです。しかし、「しょうがない」と、諦めるだけでは物事は前に進みません。
 明るい挨拶や整理整頓、人間関係の改善や仕事の見直しなど、先のことを心配し過ぎず、まずは目の前のことに一つひとつ丁寧に取り組んでいきましょう。
 気持ちを今に切り替え、皆で知恵を出し合い、やりたいことと、なすべきことを明確にしていくのです。
 それぞれが進んで行なうところに、事態は自ずと好転していく道があるのです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養2022年4月30日(土)「今に生きる」より

<今日の心がけ>
今できることを探し取り組んでみましょう