6月28日(火)「多ければ多いほど良い?」

論語』に、「過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如(ごと)し」という一説があります。これは、何事においても足りないものは困るが、それと同じくらい、やり過ぎもよくないということを意味しています。
 『論語』の格言が現代にまで受け継がれているのは、人間が不足に目が行きやすい反面、過剰に対しては、無頓着であることの現れなのかもしれません。
 店の陳列棚にジャムを並べるという実験があります。実験の参加者は、ジャムの種類を多く取りそろえるほど、売上は増えると予想していました。

しかし実際には、ジャムの種類を多くした方が、売り上げが減ってしまったケースが見られたのです。選択肢が多すぎると、客が迷ってしまうからです。
 多ければ多いほど好ましいと感じられがちですが、実際には多すぎると弊害をもたらすものは、仕事や生活の場でもあるでしょう。
 職場や家庭にある身の回りの物を見渡して、それが本当に必要な物か、過剰な物なのか確認する機会を持ってみましょう。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養6月28日(火)「多ければ多いほど良い?」より

<今日の心がけ>
無駄を省きましょう