12月19日(月)「ユーモア」

ユーモアとは、人の心を和ませる「おかしみ」、また人を傷つけない上品な「洒落(しゃれ)」といったものを指します。日本にも古くからユーモアに富んだ人がいました。その一人に『東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)』の作者である十返舎一九(じっぺんしゃいっく)が挙げられます。
 一九は家財道具を質屋に入れ、金を工面して飲むほど酒好きだったようです。
そのため、部屋が殺風景となり、壁に紙を貼り箪笥や棚の絵を描いたそうです。
 そんな一九の辞世の句は「この世をば どりゃおいとまに 線香の 煙と共に 灰左様なら」という洒落の利いたものでした。
 一九は近親者に、自分が亡くなった後は、遺体は洗わずに、そのまま火葬にだすように伝えます。火葬したところ、懐に仕込んであった花火が炸裂して、弔いに来た参列者を驚かせたという逸話も残っています。
 四角四面で真面目に生活するのも大事かもしれませんが、極端すぎると、職場や家庭が窮屈になってしまうでしょう。ユーモアを取り入れて潤いのある生活をしたいものです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養12月19日(月)「ユーモア」より

<今日の心がけ>
生活にユーモアを取り入れましょう