12月29日(木)「利他行動」

紀元前の中国の儒学者である孟子は、人間には本来、「善い」性質が備わっているはずだという、性善説を唱えています。
 そのなかで性善説のたとえとして、「もし、幼子が井戸に落ちようとしていたら、誰でもかわいそうだと思って助けるだろう」という話をしています。
 私たちの日常で、このような重大な場面に遭遇することはあまりないかもしれません。しかし、このたとえ話にあるように、相手を助けたいと思い咄嗟に行動することは、あるでしょう。
 認知科学の実験研究では、利他・協調行動に関して、それを行なうかどうか考える時間が長くなるほど、協調行動を選択する比率が下がることが知られています。これは、協調行動が直感や情動に根差すことを示しているのです。
 自分の行ないが状況を改善させる場面で、とっさに行動する人は多いでしょう。
他方で、機を逃してそのままにした経験がある人もいるかもしれません。
 このような場面でこそ、「気づいたらすぐする」を実践したいものです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養12月29日(木)「利他行動」より

<今日の心がけ>
即行動に移しましょう