1月10日(火)「人のふり見て」

「人のふり見て我がふり直せ」ということわざがあります。これは、「他人の振る舞いを見て感じることがあったら、自分を振り返り改めよ」という意味です。
 中間管理職のTさんは、ある失敗からそのことが身に染みたといいます。
 ある日、部下の一人が業務手帳を自宅に忘れてしまいました。注意したところ、数日後に、Tさん自身が手帳を忘れてしまったのです。
 また、車内で机の下に仕舞われていない椅子を見て、始末の悪さに憤っていましたが、同じように自分の椅子が出しっぱなしになっていたこともありました。
 Tさんは、立場上部下に対して注意するケースが多く、腹を立てることもありました。しかし、このような失敗が立て続けに起こって以来、伝えようとしていることが自分はできているかどうかを問うようになったといいます。
 周囲の出来事を自らの姿を映す鏡として捉えると、人を責め立てて争うことも少なくなり、自らを向上させる機会に変えることもできるのではないでしょうか。
 日々の仕事を通じて、共に成長し合う職場でありたいものです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養1月10日(火)「人のふり見て」より

<今日の心がけ>
自分の姿を振り返ってみましょう