1月23日(月)「みかん作りの継承」

みかん農家を営むEさんは、三十年ほど前に父親から仕事を受け継ぎました。
そして、安心・安全なみかんの栽培方法は残す一方、販売方法を見直しました。
 それまでは、収穫したみかんを地域の共同選果場(きょうどうせんかじょう)を経由して出荷していました。しかし、それをやめて個人出荷に切り替えることにしたのです。
 共同選果場を抜けることについて、周囲からは大反対されました。そのことで、父親に相談すると、「やってみたらいい」と背中を押してくれたのです。Eさんは直接スーパーへ営業に回り、パソコンを使った販売も試みました。

その当時はインターネットが普及していなかったため、個人出荷に切り替えた年の売上は惨憺(さんたん)たるものでした。それでも根気よく営業努力を続けました。
 すると年々、Eさんのみかんを扱いたいというスーパーが増えていきました。
またネットを介してEさんのみかんを求めるお客様の注文も増えました。
 みかんの美味しさと安心・安全性は継承しつつ、変えるべきことは変えていきながら、日々Eさんはみかん作りに励んでいます。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養1月23日(月)「みかん作りの継承」より

<今日の心がけ>
変化を恐れず進みましょう