1月28日(土)「人を責める前に」
私生活でも、仕事でも、時に人を責める心が出てくることがあります。
経営者であるD氏は、上京して大学に通う息子が上場企業に就職し、経験を積んでから、自社に入社することを望んでいました。
ところが、大学を卒業した息子は、故郷に戻りD氏の会社に就職したのです。
数年間は上場企業で経験を積んでほしかったD氏は落胆し、それがいつしか息子への責め心となり、親子のコミュニケーションも減ってしまったのでした。
そんなある日、D氏は知人から「君も先代である父親の願いを頑(がん)として聞かずに、家業を継いだじゃないか」と言われたのです。D氏も会社の将来などを考慮して、あえて家業を継いだという記憶が蘇りました。
家業を継ぐよりも、D氏が安定した大企業に就職することを望んだ父の気持ちを思い出すと、息子を責める心がなくなっていったのでした。
相手を責める心が生じた時には、一度立ち止まって、状況を振り返り、相手の気持ちに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
一般社団法人倫理研究所 職場の教養1月28日(土)「人を責める前に」より
<今日の心がけ>
相手の気持ちに寄り添いましょう