1月30日(月)「観梅(かんばい)」

春に先駆けて咲く花の一つに梅があります。
 梅は中国原産で、諸説ありますが奈良時代以前に日本に渡ってきたとされています。当初は白梅(はくばい)のみが伝来したとされ、万葉集に残されている歌は雪と関連づけて詠(よ)まれているものが多くあります。

 我が園(その)に 梅の花散る ひさかたの 天(あめ)より雪の 流れくるかも

これは大伴旅人(おおとものたびと)の屋敷で行なわれた観梅の宴の際に旅人が詠んだ歌です。<我が家の庭に梅の花が散っている。天から雪が流れてきたのだろうか>と解釈されます。観梅の宴の様子を記した「序(じょ)」から「令和」の文字が採られています。
 当時は外来種で物珍しい梅を見る宴が盛んに行なわれていました。酒を酌み交わしながら梅を愛で、歌を詠むことで、互いの性格や人物をよく知ることとなり、コミュニケーションの場としても一役買っていたのです。

自然と調和し、互いと調和する日本人の「和」の心を尊ぶ伝統がよく表れています。私たちも職場でより良い関係を育みたいものです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養1月30日(月)「観梅」より

<今日の心がけ>
和を尊びましょう