2月11日(土)「桃の由来」

私たちが接している物の多くには、それぞれに由来があります。中には近隣の国から伝わってきたものもあり、その一つに桃があります。
 桃の原産地は中国で、「延命長寿」のシンボルとされています。中国の伝説には仙女(せんにょ)の西王母(せいおうぼ)が住む山があり、そこに美しい果樹園がありました。その果樹園にあった果実が、不老長寿の実とされる仙桃(せんとう)でした。

桃は日本の神話にも登場します。伊邪那岐命(いざなみのみこと)が黄泉国(よみのくに)にいる亡き妻の伊邪那美命(いざなみのみこと)に会いに行きますが、変わり果てた妻の姿に驚き、逃げようとしました。
 すると黄泉国の醜女(しこめ)(鬼女(きじょ))たちが後を追ってきました。黄泉国と現世(うつしよ)との境目まで逃げながら桃を投げると、醜女(しこめ)たちは急に力を失って逃げ帰ったのでした。
 このように桃には生気が宿る、邪気を祓うというイメージが定着して、桃太郎が鬼退治に行く話の由来になったといわれています。

日頃、何気なく使っている物は多くの人が携わって、作り出されています。ぞうした人とのつながりや歴史、由来に思いを馳せ、大切に扱いたいものです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養2月11日(土)「桃の由来」より

<今日の心がけ>
物の由来を知りましょう