3月11日(土)「息を使った言葉」

日本では人間関係やコミュニケーション、仕事に取り組む様子などを表す際に、生理的な呼吸を示す「息(いき)」という言葉が多く使われています。
 例えば、気持ちが合う時は「息が合う」といい、権威ある人から後援を受けた人のことを「息の掛かった人」などといいます。
 強い口調で「息巻く」人の下(もと)では「息が詰まり」そうになったり、巻き込まれないよう「息を凝らして」仕事をするなど、「息」は場の空気感も表現しています。
 また、仕事で壁にぶつかった時、「息抜き」が必要で、ここ一番の時には「一息(ひといき)」に仕上げようとします。ほかにも、苦境から「息を吹き返した」のでやっと「一息つけた」などと、「息」を使った言葉は多種多様です。
 私たちは、自らの意志で呼吸をコントロールできます。困難に陥っても、ゆっくりと深呼吸することで、心が落ち着いた経験は誰しもあるでしょう。
 息遣い一つで、人との微妙な間合いや心遣い、そこから生じる空気感をも変える力があるのかもしれません。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養3月11日(土)「息を使った言葉」より

<今日の心がけ>
明るい気持ちで深呼吸してみましょう