3月18日(土)「お墓参り」

 日本にはかつて両墓制(りょうぼせい)という「遺体を埋葬する墓」と「霊魂を祀る墓」の2つの墓を作る習慣がありました。今日では火葬が主流であるため、土葬を基本とする両墓制は、ほとんど見られなくなりました。
 人が亡くなった後の埋葬には世界中で様々な方法があったようです。川や海に流す水葬(すいそう)、焼却する火葬、土に埋める土葬などです。
 お墓は遺族にとって、亡き人への「思い」を収める場所でもあり、お墓に埋葬することで、悲しみや辛さの感情に区切りをつけることができるでしょう。
 古来の日本人は、感謝の気持ちを形にしていました。そして、多くの命へのリレーの中で自分があるという厳然たる事実と向き合うことで、活力をよみがえらせてきました。祖先は自分の命のルーツなのです。
 お彼岸には、先祖に「おかげさまで、元気に暮らすことができています」と感謝の報告をしましょう。また、自己の近況を報告することで、祖先とのつながりを実感できるのではないでしょうか。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養3月18日(土)「お墓参り」より

<今日の心がけ>
祖先と向き合いましょう