5月31日(水)「心の輪」

人の心を見ることはできませんが、人の行為を見ることはできるはずです。
 例えば、電車で席を譲る人、手袋の片方を落としたことに気づかず立ち去る人に、拾って追いかけて行く人を見かけた時などが挙げられます。
 高校教師を経て詩人、作詞家として活躍した宮澤章二氏。作詞した小中高校の校歌は三百校以上を数えます。2010年にACジャパンが作品集『行為の意味 青春前期のきみたちに』から紹介した詩を記憶している人も多いでしょう。
 「『こころ』はだれにも見えないけど『ここどづかい』はみえる
  『思い』は見えないけれど『思いやり』はだれにでも見える」
 この宮澤氏の詩の抜粋からは、<人が持っている優しい気持ちが、たくさんのあたたかい行為となって世の中に生まれてほしい>という願いが込められています。
 先人は「情けは人の為ならず」と言い表わし、思いやりは伝播する特性を持っていることを教えています。職場、家庭において、他人を思いやる親切心を育み、そうした心の輪を社会にも広げていきたいものです。

<今日の心がけ>
思いやりを実行しましょう