6月14日(水)「過度な期待」

期待とは、あることが実現するだろうと望みをかけて待つことです。ただし期待が高まるあまり、行動が空回りすることがあるかもしれません。
 Sさんは期待する後輩に対し、<少しでも早く一人前になってほしい>という思いから、厳しく指導にあたっていました。
 ところが、ある日、後輩から「会社を辞めようと思います」と言われたのです。
<なぜ急に辞めると言い始めたのだろう>とその理由が分からないSさん。「考え直してほしい」と必死に説得しますが、後輩の考えはなかなか変わりません。
 上司に相談すると「後輩に期待し、厳しく指導にあたっていたのはわかる。でも、どう育てたらその人が成長できるかは、人それぞれだ。相手の立場になって、これまでの指導方法を見直してみたらどうだい」と言われました。
 厳しさが後輩をより良くすると勘違いしていたと共に、過度な期待が後輩にプレッシャーを与えていたことに気づいたSさん。素直にこれまでの厳しい指導を詫びると、後輩は「もう一度頑張ってみます」と考え直してくれたのでした。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養6月14日(水)「過度な期待」より

<今日の心がけ>
相手に応じた対応をしましょう