6月26日(月)「虫供養」

世界で最も人間の命を奪っている生物は蚊だといいます。その蚊を駆除しなければ、日本脳炎などの感染症から私たちの命を守ることはできません。
 殺虫剤を開発しているある大手製薬会社では、実験対象となった虫たちを供養するために、年に一度、「虫供養」を行なっています。
 その式典は、虫たちの遺影を前に、寺院で行われます。製薬会社に所属する研究者の中には、<業務で必要なことをしているだけなのに、なぜ供養するのか>と感じる人もいるといいます。
 しかし、式典に参加する中で、「自分たちはこの虫たちのおかげで研究ができ、人々の役にも立てている」と、命への感謝が芽生えるのだそうです。

日々、研究対象として接してきた虫たちの、「供養」を経験することで、命や仕事に対する心の持ちようが変わっていったのでしょう。
 人間の生命を守るためには、虫にまつわる問題を解決しなければならないのも事実です。あらゆる生命とのかかわりを見つめ直したいものです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養6月26日(月)「虫供養」より

<今日の心がけ>
生命とのかかわりに感謝しましょう