12月21日(木) 慣用句の誤用

慣用句とは、二つ以上の単語を組み合わせ、ある特定の意味を表わした言い回しのことです。

例えば「猫の手も借りたい」とは「とても忙しいので誰でもいいから手伝ってほしい」といった場面で用いますが、直接的な言葉遣いより慣用句を用いたほうが、会話や文章の表現をより豊かにする効果があります。

ところが近年では、その慣用句の誤用が目立つようになっています。代表的なものとして、入るのをためらうような高級店の前で、「敷居が高い」という慣用句を用いる人がいますが、本来の意味ではありません。

これは「不義理や面目ないなどの理由で、相手の家へ行きにくい」というのが正解で、文化庁の調査でも半数以上が誤用をしているという結果が出ています。

しかし、人々の生活に則して自然発生してきた慣用句は、時代によって変化するものとも言えます。実際、誤用の方も併せて掲載している辞書もあります。

元々の意味や正誤なども含めて、もっと言葉に興味を持ちたいものです。

今日の心がけ◆言葉に対して興味を深めましょう