2月1日(木) 恩師の言葉

高校3年のクラス会に出席したKさんは、担任であった恩師に卒業以来20年ぶりに再会することができ、その時の言動に心を動かされました。

会の終わりに挨拶に立った恩師は、30人ほどの教え子をゆっくり見まわしながら、前置きの言葉も控えめにして、「自分の利益にばかり走る人間が増えてきた。君たちは、そういう人間になってほしくない」と言ったのです。

人の生き方の根本とも思えることについて直言する恩師の言葉に、Kさんは身が引き締まる心地がすると共に、目標もなく何となく生きている自分が見透かされているようで恥ずかしくなりました。

恩師は言葉を続けました。「老いた身である私だが、これからも、利に走る世の中に抵抗して生きていくつもりだ。君たちには、正しいと思うことを勇気をもって実行し、他人に尽くす人間を目ざしてほしい。頼んだよ」。

端的で生気のあふれる挨拶を聞き終えて、胸が熱くなったKさん。恩師の教え子に対する強い思いをしっかりと受け止めたのでした。

今日の心がけ◆利他の精神で生きましょう