2024年11月7日(木) 山茶花

Kさんは、以前はまったく興味のなかった俳句の世界に足を踏み入れました。

きっかけは、テレビ番組で、講師がたった一つ助詞を変えただけで、俳句が生まれ変わる瞬間を目撃し、Kさんは俳句の魅力に引き込まれていったのです。

俳句を作り始めたKさんは、以前は梅と桜の区別もほとんどつかなかったのですが、今では身近に咲く花の名前や四季の移ろいに興味を持つようになりました。

11月になると花が少なくなりますが、その時期に山茶花が咲き始めます。調べてみると、山茶花は俳句では冬の季語であり、明治時代の俳人である正岡子規は次のような句を詠んでいます。

山茶花を 雀のこぼす 日和かな

この俳句は、山茶花の花びらが一枚ずつ散っていくことから、雀がその花びらを散らしているような、のどかな初冬の様子を表現しています。

十七音で奥行きのある豊かな世界を想像させる日本語の表現に感動したKさん。いつか自分も山茶花の句を詠もうと、「歳時記」などの書物を読んでいます。



【今日の心がけ】

日本語の奥深さを感じましょう