2024年11月11日(月) 鮭の子
「鮭のまち」とも呼ばれる新潟県村上市では、鮭の字のつくりが「十」と「一」を重ねた形であることから11月11日を「鮭の日」に制定しています。
江戸後期、松上藩の武士であった青砥虞武平氏は、鮭には生まれた川に再び戻ってくる習性「母川回帰性」があることを発見しました。
そこで、川を本流と支流に分断して、本流の鮭はこれまで通り漁獲し、支流に遡上した鮭は獲らずに産卵を行なわせることを藩に進言しました。
後に「種川の制」と称されるこの制度は、「人工ふ化増殖」が普及するまでの100年間、日本の鮭を増殖させる方法の主流となりました。これにより財政が潤った村上藩では、藩校・克従館を中心に藩士子弟の教育に力を注ぎました。
その後、旧藩士たちが村上鮭産育養所を立ち上げ、若人が立派に成長することを願って奨学金を支給し、ここで教育を受けた弟子は「鮭の子」と呼ばれました。
先人の知恵と、動植物の命をいただいて生かされていることに感謝を深めると共に、未来の日本を背負う子供たちの幸せを祈りたいものです。
【今日の心がけ】
命のもとに感謝しましょう