2025年2月6日(木) 福参り

二月の最初の午の日には、全国の稲荷神社や稲荷の祠で祭礼が行なわれます。全国に約三万社あると言われる稲荷神社の総本宮は、京都の伏見稲荷大社です。

この祭礼は古くから「福参り」「初午参り」とも呼ばれ、平安時代の『枕草子』にも登場します。当日は商売繁盛や家内安全を願う人々で賑わいます。

稲荷大神が初めて稲荷山に鎮座されたのは、七一一年二月の最初の午の日でした。二〇一一年には、御鎮座一三〇〇年を迎えました。

「稲荷」という名前は「イネナリ」に由来し、元々は農耕を司る宇迦之御魂神を祀ったものだと言われています。旧暦の二月は田畑を耕し始める時期であり、五穀豊穣を祈願しました。

伏見稲荷大社の舟橋雅美宮司は、「神様と自然と人が共生する社叢・稲荷山を大切にし、次の世代へと伝えていく使命がある」と話しています。

春に向かう中で、雪解けの水が田畑を潤していきます。季節の移ろいとともに、自然への感謝の気持ちを深めていきたいものです。

今日の心がけ◆ 自然の恵みを感じましょう