2025年5月23日(金) 初心忘るべからず
室町時代初期の猿楽師(さるがくし)で、能を大成させた世阿弥(ぜあみ)は著書『風姿花伝(ふうしかでん)』や『花鏡(かきょう)』などに多くの名言を残しています。
その一つに「初心忘るべからず」があります。多くの人は「物事を習い始めた時の純粋な心を忘れてはならない」と理解しています。
しかし本来の意味は、「新しく始めることには迷いや困難を感じるが、それをどのように乗り越えたかという経験を忘れるな」というものです。
K氏は初めて任されたプロジェクトに不安を覚えましたが、先輩からのアドバイスで、周囲への「明るい挨拶」を徹底しました。すると人間関係が円滑になり、多くの協力を得て成功させることができました。
不安にとらわれることなく、溌剌(はつらつ)と仕事に取り組んだK氏は、それ以来、新しい挑戦のたびに期待感を持ち、経験を積み重ねていると言います。
日常の業務の中で埋もれてしまう「初心」を思い起こして、喜んで仕事に当たることで自己を成長させましょう。
今日の心がけ◆ 経験を積み重ねましょう