2025年10年24日(金) 筆跡

近年のデジタル化の進展で、文書作成の効率や情報伝達のスピードが格段に向上し、便利になりました。しかしその一方で、手書き文字を書く機会が減りました。

手書きの文字はデジタル文字と異なり、一人ひとり違います。その文字には書き手の人柄もにじみ出ていて、感情的な情報が反映されています。

文字の個性を分析して、その人の性格や行動パターンを読み取ることを「筆跡診断」といい、1662年にイタリアの医師カミロ・バルディが「筆跡には個差が存在する」と題した筆跡に関する論文を発表しました。

文字は意識的に書いているようでも線の太さや長さ、形など無意識に手がいつもの書き方を繰り返していて、書き手の心遣いや行動習慣が表われます。

筆跡研究者の森岡恒舟氏は著書の中で、「意識的に良い筆跡に変える稽古を続けることにより、心の状態が変わる」と述べています。

お手本をもとに文字を習う「書道」のように、私たちも無意識に行なっている心の癖に気づき、周囲の人の良い習慣を見習い自己向上に努めたいものです。

今日の心がけ◆ 自己向上に努めましょう