2026年7月4日(土)星空と父の記憶
星を見るという行為は、親から子へ、静かに何かを手渡す時間でもあります。
Mさんは、妻と小学生の息子と山間部のキャンプ場を訪れました。
バーベキューでは火をおこすのに手間取りましたが、それも含めて楽しいひと時でした。
食事を終え、コーヒーを飲みながらくつろいでいると、息子が空を見上げて「お父さん、星がきれいだね」と言いました。
たしかに空気は澄み、夜空には星が鮮やかに輝いています。
その光景を前に、Mさんはある記憶が蘇りました。
それは、小学生の頃、父と星を見た七夕の夜のことです。
「七夕の伝説では、織姫と彦星は一年に一度会える。でも実際の星、ベガとアルタイルは、14光年も離れているんだ」と父は教えてくれました。
博識だった父の語り口と横顔は、星空とともに今もMさんの心に残っています。
その一言は、時を越えてMさんの中に生き続けているのです。
〈今夜、この星空の下で同じ話を、息子にもしてあげよう〉。
そう思ったとき、 七夕は親子の記憶が受け継がれる日でもあると、 Mさんは感じたのでした。
今日の心がけ ◆受け継がれる時間を大切にしましょう

