10月30日(日)「自然の営み」

「ちはやぶる 神代(かみよ)も聞かず 竜田川(たつたがわ) からくれなゐに 水くくるとは」と在原業平(ありわらのなりひら)の歌に詠まれるように、山野や色づく季節となりました。
 日本の紅葉は諸外国に比べ、広葉樹の種類の豊富さや寒暖の差などの影響により、色鮮やかに染まります。奈良時代に編纂された『万葉集』にも紅葉をモチーフとした歌があり、昔から親しまれ、現代でも紅葉狩りなどが行われています。
 自然との触れ合いについて、昨今では多くの教育の場で生きる力や感性を育むため、体験学習が取り入れられるようになっています。
 自然に親しむ環境は身近にあるものです。自宅で植物を育てる、爽やかな風を感じながら散策する、銀杏や金木犀などの香りを楽しむなど、自然の営みは私たちの傍にあるものであり、そこに意識を向けることが大切です。
 時代の流れも急速に変わり、何かと慌ただしい昨今ですが、通勤や通学の移動の際や休日には変わりゆく自然の営みに目を移し、その美しさに触れると共に変化の中に生きている今を楽しみたいものです。

一般社団法人倫理研究所 職場の教養10月30日(日)「自然の営み」より

<今日の心がけ>
自然に目を向け楽しみましょう